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My Favorite Hawai‘i vol.3 近藤純夫
私のこだわりハワイ
 
2人で初めて周ったハワイの島々で、その空や海の美しさ、空気や風の心地よさ、珍しくも美味なる食材の数々に心を奪われ、その後も幾度となく通いつめたそうです。そして、遂には家を持つまでになったという吉原さん。そこまで吉原さんを引き付けたものとは……。
 
Q.今、吉原さんは料理教室で、ハワイの伝統料理にベジ・マクロ料理を取り入れたヘルシー・クッキングを教えていらっしゃるとのことですが、具体的にはどういうお料理なのですか?
ベジタリアンもマクロビオティックも、簡単に言いますと、植物性のものを多く食べましょうということなのですが、その理論には昔の“おばあちゃんの智恵袋”的要素が詰まっていて、体のバランスを整える工夫がたくさんあるんです。植物ってすごく不思議なんですよ。たとえば、レンコンは呼吸器官にやさしく作用し、痰を切ったり咳をしずめたり、気管支炎をもった人には特に心強い野菜で、すりおろした汁にお湯を足して飲みます。レンコンって穴がいっぱいあって喉の形に少し似ていると思いませんか。また、小豆は利尿作用があると言われますが、甘くなりすぎないように煮た小豆は腎臓の弱い人にはうれしい食材です。いずれも即効性はないのですが、緩やかに身体に効いてきます。そうしたキッチン・ファーストエイド(応急手当)的な食材と、ハワイの伝統的な料理をアレンジして、ヘルシーでおいしいお料理を教えています。と言ってもみんなで作るのではなく、私が料理しながら自然食や調味料の話をしまして、それを皆さんにお茶を飲みながら見てもらい、部分的に手伝っていただき最後にみんなで試食、という“クッキング・ライブ”のスタイルを取っています。
Q.今の教室をはじめたきっかけは、どのようなことだったのですか?
昔から料理が好きで、20代の初めには簡単な料理を出す店を経営していたんです。その後、当時から仕事柄オーガニックなどの自然食に詳しかった白澤と出会って影響を受けてまして・・・・・。10年ほど前に2人でハワイに行くようになり、向こうのヘルシーな食文化に触れ、それが今の教室を開くきっかけとなりました。 食の世界って、自分が食べるのも楽しいけれど、作ると食べてくれる人を幸せな気分にさせることができる世界。素晴らしいですよね。しかも、素材が同じものでも、毎回味を変えたり、見た目に変化をつけたりすることもできるという意味で、一回一回で終わる“アート”。そういう素敵な世界を伝えたくて、今の教室を開いたんです。
●クッキング・ライブでは手際よく作業が進みつつ、ハワイの食材や調味料の話が飛び交います。
Q.最初にハワイを訪れた時の感想は?
私は東南アジア方面が大好きでよく旅行していましたが、ハワイはワイキキやブランド品のイメージが強くて、私にとってはあまり興味のある場所ではなかったんです。だから「宝くじに当たったら行こう」という程度に思っていたんですよ(笑)。でも、初めてハワイのあちこちを見て周った時、ハワイに対するイメージが一変しました。まずは、流れている空気がすごく気持いい。それに島ごとにさまざまな個性があって、ひとつの島でもいくつもの表情を持っていますから、飽きるということがない。たとえば、カウアイ島はすごく自然が美しくて、木々の緑は鮮烈な色を放ち、空は手が届きそうに近いんですね。驚きました。しかも、ハワイは小さなストリートに必ずオーガニックショップが一軒あって各々すごく個性的でかわいいんですよ。アメリカは自然食に関しては先進国ですから。そうしたショップで、ヘルシーで見たことのない食材と出会えたのもハワイに魅了された理由のひとつだと思います。帰国する時、ほかの国の場合は「また遊びに来たい」と思うのですが、ハワイの場合は「ここに住みたい!」って後ろ髪を引かれました。もちろん、当時はハワイで家を持つことなど考えてもみなかったのですが・・・・・・。
Q.現在は、日本で料理教室を開いて約半年を過ごし、あとの半年はハワイで過ごされているとのことですが、3年前、ビッグ・アイランドのヒロに生活の拠点を持たれたわけは?
とにかくハワイにいると、朝、目ざめた瞬間から心地いいですからね。ぜひ、生活のスペースを持ちたいと。特にヒロという土地に出会ってからその思いは強くなりました。ハワイ独自の食材が私にとっては大きな魅力的であるだけでなく、さらに、ヒロは日系人が多く住んでいますのでマーケットに行くと当たり前のように日本人になじみの食材が手に入ります。しかも輸入ものじゃなくてヒロ産。ミョウガ、ゴボウ、シソ、納豆・・・・・・。豆腐や金山寺味噌まで作っています。食は生活に密着していますから、そういう意味で、ヒロは日本人の私たちにとって、すごく住みやすい場所だと思います。それに、ハワイの中でもヒロの日系人は健康で長生きと言われ、80歳を過ぎてもしっかり車を運転していたり、プカプカ海で泳いでいたりして、ゆったりのんびり、それでいてイキイキと暮らしているんですね。「こんな風に年を取りたい」と思えるような生き方を目の当たりにして、ヒロに住みたいと考えるようになったんです。
●左はカウアイの赤い土と海の塩を一緒に炊いたオレンジ色のハワイアンソルト。
「ミネラルがいっぱいだし、見た目もかわいいでしょう?」と吉原さん。
Q.ハワイ滞在中は毎日をどのように過ごされているのですか?
ボランティアで大学の農業クラスで時々料理を教えたりしています。「テレビ・クラス」といって、学生がスタジオで勉強するのですが、その模様はハワイ全島でテレビ放映されています。ほかには、オーガニック・ショップや市場、レストランを巡って、ハワイの食文化に触れたりしています。市場に行くと、売っているおばあちゃんが食材の料理法を教えてくれたりしますので、料理の好きな人には勉強になりますよ。あとはハワイならではの食材を使って、いろいろな料理を作って研究していることも多いですね。その他の時間は、海で泳いだり、空を眺めたり、ときにはアンティーク・ショップを見て歩いたりして、のんびりと過ごしています。ハワイのアンティーク・ショップは日本ではちょっとお目にかかれないような素敵な食器がたくさん売っていて楽しいですよ。
Q.ハワイでのお気に入りの場所を 教えてください。
私が特に好きなのはビッグ・アイランドのドライブです。ビッグ・アイランドは、ハワイ州の中でも一番大きな島なのですが、ヒロからコナを走っている間に、いくつもの季節や風景を体験することができます。シダが生い茂る中を走っていたかと思うと、急に草原になったり、突然砂漠になってサボテンが驚くほど出現したりするんです。それに圧倒されているといきなり町に出たりする。天気も、雨が降っていたかと思うと、パーッと晴れたり・・・・・・。日本ではなかなか体験できない面白さがあると思いますよ。
●パートナーの白澤さん(写真手前)と一緒に今後もハワイの食を探求していきたいと語る吉原さん。
 
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