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ハワイの歴史とスピリット
Spirit of Hokule'a
伝統航海術

そもそも伝統航海術とは

ポリネシア人の祖先が、かつて太平洋上の島々へ拡散していく過程で習得し、伝承していったカヌー航海術がありました。文字も航海計器も持たなかった彼らは、周りに見える自然現象の法則を経験的に学びとり、針路を定める方法を“星の歌”として遺し、口承してきました。しかし、その航海術は、人類拡散の歴史の終わりと同時に必要性を失い、独自の航海用語も、「星の歌」も、自然と消滅していったのです。そのため、18世紀後半、ポリネシアの島々が西洋の国々に知られるようになるころには、古代ポリネシア人の足どりや伝統航海術を伝える資料は遺されておらず、ハワイ人の起源は人類史の謎とさえいわれてきたのです。

スターナビゲーションとは

星、月、太陽の位置から方角と緯度を、それらが見えない場合には波と風から、また落陽の雲の形と色から天候を、海鳥の姿から島の位置を…。海図、羅針盤、コンパス、時計といった航海計器のガイドを使わず、知覚できる自然環境のすべてを利用して、現在地を把握し、針路を定める古代式伝統航海術が“スターナビゲーション”です。「ホクレア号」建造時、伝統航海術を継承しているナビゲーター(航海士)はポリネシアにはおらず、1976年のハワイからタヒチへの初航海にあたっては、ミクロネシアのサタワル島に住むマウ・ピアイルグが、ナビゲーターとして乗船しました。そして、彼の姿勢と技術に感銘を受け、その後師事したナイノア・トンプソンによって、21世紀のハワイ版“スターナビゲーション”が作り上げられていったのです
伝統航海術において、重要な道標とされるのが星や星座です。古代ポリネシア人は、毎夜船から星の位置や軌道を観察しながら航海を続けました。上の図のように、船の移動に従って変化する、ある決まった星の軌道の水平線からの高さなどを手がかりに、自分たちのいる海域を把握したといわれています。広い太平洋を航海するには、そのような基準となる相当数の星の位置や動きを記憶する必要があります。


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